うつら・うつら

休日ニートの通勤ブログ

強い心は失敗からしか得られない

読了
「良い祖母と孫の話」


もともとは渋に投稿されて話題となった同名作品
これを1話として、肉付け、描き直し
全4話に仕立てた漫画らしい


〈あらすじ〉
毎日祖母が作ってくれる弁当を便器にすて
昼食は友達に合わせて菓子パンで済ませる主人公ショウコ

それでも「おいしかった?」と祖母に聞かれたら
「おいしかったよ」と嘘をついて、円満な家庭を装っていた

そんなある日、祖母の作った弁当を食べず
友人と菓子パンを食べている姿を祖母本人に見られてしまう

しかし祖母は怒る事もなく、翌日から菓子パンを買って渡す
主人公は罪悪感と拒絶感で嘔吐・・・


ここまでが1話
ここから幾つかの事件を経て主人公は成長し
祖母とも懐柔、物語はハッピーエンド?を迎える


よくある思春期の成長譚といえば、そうなのだけれど
家を抜け出したいと思う自立心とそれが成せない現実の狭間で揺れる心の描写が凄く上手い
根暗なタッチと相まって引き込まれる

上っ面の友達、上っ面の家族を演じる良い子のショウコからすると
祖母の掛け値のない優しさは恐怖でしかないのかもしれない

「毎朝、孫の健康を気遣った弁当を作るおばあちゃん」
文字で紹介すると優しくて良い祖母なんだけど
ショウコから見ると、理解し難い不気味な存在として画かれているところが
この漫画の骨子だろう(渋の方が表現が顕著だ)

この後ショウコは友人の神対応で救われて、変わる事ができたけど
そうならなかった場合は悲惨でしかない

僕もティーカップ掲示板の時代から
ネットで色々な人と出会い別れてきた
上っ面の人付き合いで済むようにしたら
これほど楽な場は他にないから

リアルの付き合いを全部拒絶して
いつでもバックレできるネットにはまる奴がでるのは仕方ないと思う

けれどショウコのような出会いは
ネットがきっかけでリアルに会うようになったならともかく
YouTuberや大手生主の動画を何時間見て
誰かとリプライしあってるだけでは、決して産まれる事はないだろう
そうすると救われなかったショウコ達
思春期のままの大人の方が、今はずっと多いのかもしれない…


なんて、アンニュイになる

まーしかし人気があるからか話題性があったからか
タイトルで他の人の感想を探すと
アフェ系のクソ記事が鬱陶しくて困る

所謂サンプル読み放題系のサイトに誘導するクソブログね
他人のフンドシで相撲をとるのは結構だけど
せめて感想文自体はちゃんと書いて欲しいよ